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仮病とか怠け病以外では割と久しぶりに寝込んだ。最近体力が落ちているとは思っていたが自分でちょっとがっかり。
とはいえ、頭は痛いし気持ち悪いし、驚いたことに食欲もお酒を飲もうと言う気力すらない(これは本当にめったにない)。しかたがないのでひたすら布団に入っていたのだが、気がつくと必ずコジロウがそばにいた。
別に遊んでやれるわけでもないし、私はひたすらうんうんうなってとろとろ休んで目を覚ます、そうすると必ず近くで私をじっと見つめている黄緑の瞳。それまで枕元や横向きに寝ている腰のくぼみや足元にいるのだが、私が起きると自分もうーんとのびをして顔を見に来る。そうしておいて目が合うと
「ふーん」
と言う表情でくるりと背を向ける。
こここれは・・・!
全ての飼い主憧れの看病猫!!愛する人間が弱っているのを見抜き、心配で慰めに来ると言うあの美しい光景では。
漫画でしか見たことのなかった情景が今私のものに。そして、漫画の通り飼い猫は恋人(ナイト)に昇格。クールなフリをして実は私が気になっちゃうその男心、くくく。
朦朧とする意識の中で、遠く(会社)の良人より近くの恋人・・・なんて少し思ったかもしれない。
翌日少し起きられるようになって、寝たきりもいかん、と着替えてリビングでだらだらしていた。・・・と朝まで同衾した恋人は来ない。テレビを見ても、恋人は来ない。おーい。恋人はここだぞ。探して御覧なさーい。
来ない・・・・・・来ない来ない!!悔しくて寝室を覗くと何のことは無い、ずーっと布団の上でゴロゴロしているだけだ。あっそう。ただ布団が、ベッドが好きだっただけなのね。目が合ったのも視界にいたからなのね。
心配されていると思ったのは熱に浮かされた妄想だったってことですかそうですか。
恋は美しき誤解から生まれることを思い出した日だった。
みーこさんから教わって、当家でもマジカル・スティックを導入。
羽根のはたきはなかったので、普通のはたき。
目の前で振ると興味津々。
まずは匂いをかいで。
ちょいちょいとつついて遊ぶ。
これは一体なんだ?
ぼくのあたらしいおもちゃ?
おーっと、手にとりました!
ふんふん、危険はないみたい。
僕のお爪にもいい感じ。
おやおや、かなり気に入った様子。
僕のお口にもジャストサイズ!これはたまらん。
この後、家中はたきを引っ張りまわし掃除をしてくれたまでは良かったのだが、夜中まで激しいスティックさばきを強要されたもなちゅうは、魔法の杖ををしばらくしまっておくことにした。
第二次性長期の押さえがたい衝動か。
こんなことが何度かあったのと、度重なる人間様ベッドでのやる気満々オシッコ事件によってコジロウはオネエマンへの道を歩まされることになったのだった。痛い思いをしたのだから、その分長生きしてケロ。
コジロウ様はカメがお好き。彼はその後順調にカメ吉と生活を共にしていた。とりもなおさずカメ吉はもなちゅう家の警備担当からコジロウのじいやとして輝かしい第二の人生を歩みだしたということだ。
コジロウぼっちゃまの寵愛を恣にするカメ吉。
「カメじい、くるしゅうない、近う寄れ」
「コジロウぼっちゃま、御爪が少々痛うございますぞ」
写真では良くわからないが、この時点でカメ吉の体はコジロウのよだれでガビガビ、お腹には大きな穴が開いてハラワタが飛び出るホラーっぷりであった。今では伝説となったが、カメ吉はまったく良く働くじいやであった。
「カメじい、散歩に行くぞ。そちもついて参れ」
「ぼっちゃま、じいの首はもうこれ以上そちらには曲がりませぬ、お気をつけ下され」
何処へ行くのもお供にはカメ吉。相も変わらずエサのお皿にすらカメ吉をトッピングする癖は治らず、とうとうカメ吉はおシャカになってしまった。最終的にはクローゼットで隠居生活を送ってもらうことになったのだが、じいの姿を探し続けるコジロウの姿はもなちゅう家の人々の涙を誘ったものだ。
その後カメ吉からコジロウ様のじいやを引き継いだハリネズミ君は、途中何度かの入院生活を送りつつコジロウ様に誠心誠意お仕えした後勇退した。どうやら元々体が弱い性分だったようで、コジロウの乱暴狼藉ぶりにもよく耐えたが、最後の頃は満身創痍、体の大部分を覆うギプスが痛々しかった。
さて、第三代目じいやである。一台目は警備主任からの配置転換、二代目はよそ(ペットショップ)から招聘と言う形をとったが、三代目に関しては筆頭執事のもなちゅうが手ずから作らせていただいた。手元の端布で作ったのでアルビノである。名前はカメゾウ、既にコジロウ様の洗礼を受けている。
左から第一代カメ吉、第二代ハリネズミ、第三代カメゾウ。見よ、この勇姿。
実はカメゾウと同時にタオル地でもう一つカメを作ってみたのだが、ぼっちゃまはタオル地はお気に召さない様子。そしてミシン縫いだとすぐ入院の憂き目になるので、4代目は手縫いで作成し、今はまだぼっちゃまの目の届かないところで先々代、先々々代のじいやたちから引継ぎを受けている。
端布はまだまだある。何代目まで続くか楽しみなところだ。
家の近所は市内でもきっての高齢者地域。なので、住宅地の真ん中のスーパーの品揃えは非常に偏っている。地野菜に数種類の魚、乾物と惣菜、酒、このあたりまでは良いのだが、肉に関しては品薄である。酒に関しては、ワインはスクリューボトルが赤白1種類づつ、でも焼酎と日本酒は普通のスーパーより多い。そして、そもそもとても小さいお店だ。
さて、この店ではたまに掘り出し物があってそれは生のアンキモだったり、マグロのカマだったりするのだが、今日は20センチくらいの小鯛が一匹100円だった(当然全て国産)。これくらいなら練習にぴったりだと3匹買い求めて、1匹はそのまま、2匹目は酢でしめて、3匹目は昆布締めの刺身にした。頭と中骨はすし屋に習ったやり方であら汁にした。
白菜のサラダと根菜の煮物を作って後は良人の帰りを待つばかり・・・と思いきや、
「ビールバーを表敬訪問してきます」
との電話。
ま、私はお先に猫を相手に一杯やらせていただきますよ。
いよいよ手術の日。予防接種をしてから1週間以降ということだったので、10日経ってから病院に連れて行くことにした。これから大変な目にあうとも知らず、いつものようにくつろぐコジロウ。
良人は飼い主としては決断したものの、同性としては同情を禁じえないらしく、
「コジロウ君、ぐらしかねえ~」
を連発。ぐらしい、ぐらしか、は鹿児島弁でかわいそう、の意味。でも良人は鹿児島の人ではない。
インリンオブジョイトイばりのポーズをとらされてもおとなしいコジロウ。この写真は良人の
「是非に撮っておくように」
との指示によって撮影。男心か。
手術自体は15分程度で、切開も1センチ位で済むとのことだが、全身麻酔をかけるので翌日まで入院させなければならない。あああ、あんまり血が出ませんように。どうか無事に済みますように。
手術を見届けたいとも思ったが、先生が
「麻酔が切れるまでは、弱った猫ちゃんを見て飼い主さんが泣いちゃうので止めてください」
と仰る。それはそうかも。そして邪魔かも。
結局、先生にコジロウを託し、午前中に手術はつつがなく終了。本当によかった。
私たちは手術が終わって6時間位してから見舞いに行った。麻酔でちょっと動きは鈍いが、ちゃんと生きてる。
ケージの中でちょっと不機嫌。そりゃそうだ。痛いに決まってる。
あああ、それでもこんなにエリザベスカラー似合いまくり!!何でこんなに可愛いの。入院している他の犬猫の中でも、コジロウが一番似合ってるよ!!
翌日コジロウは無事に退院したのだが、注意事項が
「手術箇所を開いて、ちゃんと取れているか確認しないでください。時々いるんです。」
だそうな。そんな人いるんかい。もちろん当家ではそんなアクシデントも起こらず、コジロウは1週間後にはすっかり元通りになった。よかった。
コジロウは元オスだ。完全室内飼いにすること、繁殖の予定は無いこと、そして噂に聞いた第二次性長期のオシッコ攻撃に参っていたこともあいまって去年去勢手術をした。
自然に逆らうと言えばそうだし、手術なんて、私は歯を抜くだけで精一杯だし、いやだなーとも思ったが、調べて見るとその方が長生きできるというし。
さて、猫は病院が嫌いで、キャリーに入れると暴れるとか洗濯ネットに入れろとかいうが、キャリーをちょっと置いておいたらすんなり自分から入ってしまった。
生まれてはじめてのお外。匂いがおもしろいらしい。
さて、この日は入院前の検査だったので、健康状態をチェックして予防接種のみ。入院中に他の患畜から病気をもらわないようにするためなんだそうな。
「ハイちょっと我慢ねー。」
「ちょっといやーん。」
でもすぐに立ち直って看護婦さんになついている間に
「お熱計りましょうねー」
早業!!
その後看護婦さんにじゃれている間にお尻にチクリと予防接種は終わったのだった。
関心したのは、看護婦さんのエプロンの模様が肉球模様なこと(飼い主向けサービス)とエプロンの紐が胸のところでワサワサするデザインなこと(動物向けサービス)。面白いなあと思ったのは、良人も私も「飼い主さん」ではなく「コジロウちゃんのパパ、ママ」と呼ばれるところ。この呼び名は当家でその後物議を醸し出す。
診断の結果、先生が仰るには全く健康であるとのこと。が。
「あの、僕はこれくらいが好きなんです。これくらいが可愛いと思います。あんまりやせているのも良くないです・・・が、コジロウちゃんはちょっと太って・・・や、可愛いんですが・・・」
あんまり気を使うので笑ってしまった。ハイ、コジロウ、肥満児決定!っていうか、5ヶ月で3.1キロって肥満なのかなあ。今でもそうなのだが、適正体重が今ひとつわからない。
ねこぱんち という雑誌にはまってしまった。去年最初コンビニで手にしたときは、言葉は悪いが「読み捨て」だと思った。読んだら当然捨てた。
ところが、コジロウ先生がいらしてから、全ての猫がいとおしくなってしまった。そして、馬鹿にしていた猫漫画も
「そうそう、そうなのよ~」
と思いながら読むとそれまでと全然違う。笑ったり泣いたりしながら読めて、自分で驚いた。
漫画好きを自認する私としては、作者惚れでも無く、作品惚れでもなく、こんな好きになり方って邪道感が拭えなくて若干悔しい。っていうか、今見て見たら、この漫画以外結構すごい漫画ばっかりの会社なのね。
この雑誌、巻頭には読者投稿の猫写真が一杯載っているのだが、コジロウの方が可愛いと思うので、いつか投稿してクオカードをゲットしてやろうと考えているのだが、先週勢いで犬漫画も買ってしまった。あーん。